【連載】三悪よれば文殊の知恵?陰謀渦巻く街を裏社会のサバイバル・ミッションが始まる!

2015年4月14日に発売され、またたく間に100万ダウンロードを記録したPC版『GTA Ⅴ』。「さばなび」読者のみなさんはプレイしただろうか? 『GTA Ⅴ』のストーリーモードは、犯罪映画顔負けのバイオレンスなミッションが満載だ。「プロローグ」で描かれた、小規模な銀行強盗や警官相手の銃撃戦なんてまだまだ序の口。後半になればなるほど、サバイバルなバトルフィールドと化した「ロスサントス」の裏社会で、マイケル達はバイオレンスのスロットル全開で暴れまくるのだ!

さて今回紹介するミッションは、本編初の本格的な3人掛かりのミッション「ザ・チーム」。マイケルは自分の犯罪者としての過去を抹消する取引を結んだFIB(もちろん元ネタはF○I)のもと、過去をバラすと脅されてタダ働きを行っていたのだが、今回の仕事はとても一人ではこなせない内容だった。そこで、FIB捜査官のデイブは、「頼りになる助っ人」にコンタクトをとる……

政府機関の内輪揉めに巻き込まれるワルども


今回のミッションは、FIB本部にマイケルが呼びつけられるところから始まる。この桜舞い散る真っ昼間に、悪い大人達のたくらみがスタートするのだ。


FIBのロゴは、FB○そっくり……。


右からFIB捜査官のデイブ、スティーブン、サンチェス。今回のミッションは、FIBの資金調達の後押しのため、IAA(元ネタはもちろんC○A)に捕えられた重要人物ミスターKを拉致し、手柄を横取りするという内容。ひどすぎる作戦だが、実際にありそうないや~なリアリティがなんともいえない味を出している。


今回のミッションを取り仕切っているのは、デイブの上司であるスティーブンだ。性格は超傲慢で、殺されたとしても誰も悲しまないタイプ。会って早々イライラしているマイケル同様、それを見てるプレイヤーの誰もが殺意を抱くかもしれない!

鼻持ちならないヤツにこき使われるのも、『GTA』シリーズではお約束の展開だ。裏社会ってキビしい……。


ヘリコプターが置いてある場所へ向かう途中、マイケルはデイブに仲間が必要だと持ちかける。そこで、デイブが電話を掛けた相手は、本作の主人公でもあるトレバーとフランクリン! フランクリンはまだマトモだからいいとして、クレイジーなトレバーの起用には難色を示すマイケル。しかし、空軍出身(かつて精神に問題ありと追放された)のトレバーは飛行機、ヘリ操縦の腕前がピカイチなため、代案が見つからないマイケルは渋々それを受け入れることになる。


集合した3人の主人公。トレバー(右)がIAA本部の上空までマイケルを運び、マイケルはミスターKを本部から拉致した後、トレバーのヘリで脱出。フランクリンは作戦中の狙撃による援護を行うことに。


IAA本部までの移動中、マイケルに悪態をつきまくるトレバー。しかし、なんだかんだで絶縁はできないのであった。本作のヘリ操縦は、まっすぐ飛ぶだけなら簡単なものの、機体が揺れるためにホバリングなどの細かい挙動は慣れが必要。上手く操縦をマスターできれば、マルチプレイでの悪事にも大活躍する。


ミスターKが尋問されている部屋にたどり着くため、ラペリングを敢行するマイケル。難しい操作もいらず、スイスイ下に降りられるのは中々の快感だ。


手前の男が、IAAのメンバーに尋問されているミスターK。ちなみに、懐中電灯を持って脅している女性は、前作『GTA IV』にも登場するIAAエージェントのカレンだ。本作のミッションではあちこちにシリーズファンがニヤリとさせられる仕掛けが施されているので、それらのチェックも欠かせないポイント。


突入し、ミスターKを確保するマイケル。しかし、IAAの職員達に銃を向けられて絶体絶命の状況に。ここでは画像にも出ているとおり、フランクリンにスイッチ(交代)することで危機を回避しなければならない。狙撃手が活躍する絶好の機会だ。


マイケルが殺られないよう、フランクリンにスイッチして次々とIAA職員を遠距離から狙っていく。ミッション中に他の主人公へスイッチを要求される状況は、たいてい絶体絶命のピンチなので、3人の主人公を操作してピンチを切り抜ける楽しさが得られる。


フランクリンの援護もあり、敵の銃撃をかわしながら脱出するマイケル。しかし、今度はヘリ部隊からの襲撃! ここでも、再びフランクリンにスイッチ。


狙撃で追手のヘリを次々と撃墜しなければならない。無茶言わないでよ……。


IAA本部ビルから離れたあとは、トレバーにスイッチして追手の攻撃をかわすか、マイケルにスイッチして追手ヘリを撃墜するかを選ぶことができる、今回はドンパチできるマイケルに。アサルトライフルでヘリとの空中戦をやってみせる……冷静に考えたら無茶にもほどがある描写だが、ここまで来るまでにプレイヤーは犯罪中毒となり、感覚が麻痺してしまっているので問題なし!


フランクリン、トレバーと集合した場所に無事到着すると、ミスターKはFIBのバンへと押し込まれ、そのまま再度拉致されてしまう。助けてくれたと勘違いしてただけに、ちょっと哀れになってしまうシーンだ。自分達もいつこうなるか……。

『GTAⅤ』にはFIBとIAA以外にも、メリーウェザーというPMC(民間軍事企業)と対峙するミッションなど、日常では絶対に関われない(関わりたくない)組織とのヤバい対決が満載! ストーリーミッションはこの後もどんどんスケールアップしていき、そこで描かれるイカれた人間模様からも目が離せない。プロローグからエンディングまで、犯罪物の名作リストに入ってもおかしくないクオリティのシナリオと、ゲーム体験を堪能できる。

次回は、本作『GTA Ⅴ』に至るまでの『GTA』シリーズの歩みを紹介。そのバイオレンスな歴史を紐解いていきたい!

さばなびチェック!
ガン・スリンガーボーイズ  今回のイカすGUNとヘリ!


フランクリンが狙撃に使用する「ヘビースナイパー」のモデルは、アニメやマンガへの登場により急激に知名度を上げたバレットM82A1だ。ゲーム中では実銃のM82A1ほどではないが、十分な威力を持った必殺武器となっている。マルチプレイでも敵の射程外から狙撃できるこの武器は重宝するが、対戦モード以外で見境なく撃ちまくると他プレイヤーに追い回される羽目になるので、やめておいたほうがいいだろう。


このヘリの名前はフロガー。モデルは、フランスのユーロコプター製のEC130エキュレイユだ。ゲーム内のヘリコプターの中では機動力が高いため、本機をチョイスしたFIBの判断は正しい。今回のミッションの後、トレバーはこれをネコババして愛機にしてしまう。本作は民間ヘリからVTOL戦闘機まで、航空機の種類も多種多様で、慣れてしまえば空の旅はとっても快適だ。マルチプレイで高価な自家用ジェットを購入した瞬間は、セレブになった気分を味わえるはず。

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志田英邦/山田幸彦(sashimi)

寝ても覚めても編集とライター。ぼんやりして1日中映画とゲームとアニメばっかやったりみたりしてる志田英邦と、銃をぶっぱなす映画とサバゲ―と洋ゲーが好きな山田“チュチュミィ”幸彦です。sashimiという名前の編集をしたり原稿を書いたり宣伝をしたり映像をつくったりするチームです。いつも新鮮なネタをお届けします! 

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