サバゲー好きなかたやミリタリーマニアでなくても、「スナイパー」という言葉には聞き覚えがある人は多いでしょう。
ですが、「マークスマン」という言葉はご存じないかたもいらっしゃるかもしれません。
今回は、その両者の違いについてご紹介いたします。
スナイパーとマークスマンの違い
マークスマンとは和訳すると「選抜射手」となり、軍隊において分隊や小隊内の人員編成として運用されます。
対してスナイパーは「狙撃手」で、少人数で行動をします。
マークスマンの交戦射程は80M前後ですが、スナイパーは任務内容によっては1.5km以上の長距離射撃を行うこともあります。
スナイパーの任務内容も通常の歩兵運用とは異なっているので、戦術や特技能力、装備なども違い、射撃にはより専門技能が必要となるでしょう。
銃の違い
軍用の狙撃銃(スナイパーライフル)は一般的に800m以上の長距離狙撃に特化する形で開発製造されたライフルになります。
長距離狙撃は一発で標的を仕留めることが求められます。
その前提でスナイパーライフルはボルトアクションかセミオートの単発式になり、フルオート射撃はできず、接近戦には対応できません。
マガジンの装弾数も多くて5発ほどです。
マークスマンライフル、正式には(Designated Marksman Rifle)略してDMRと呼ばれることが多いです。
和訳するなら「指名選抜射手ライフル」ですね。
DMRは500~800m程度の中距離射撃に対応できるできるライフルです。
射程500mほどのアサルトライフルよりも長い射程と威力ですが、射程に関してはスナイパーライフルに劣ります。
一方で、DMR使用者には射撃の上手い者が選ばるものの、スナイパーほど高度な訓練は必要としません。
また、DMRはスナイパーライフルとは異なり、専用に開発されたものではなく、最初からDMRとして開発された銃はほとんどありません。
大抵はバトルライフルという大口径の小銃をベースにしたものがDMRとして採用され、バイポッドや光学照準器などの搭載や必要なカスタマイズが施されます。
スナイパーライフルと違い、連射も可能でアサルトライフルと同様に扱え、接近戦にも使えます。
かつ、市街地戦など、交戦距離の短い戦場ではスナイパーライフルと同じ用に狙撃銃としても使える万能ライフルになるでしょう。
オススメのDMR
SR-25
SR(ストーナーライフル)25は7.62mmの大口径威力を使用でき、550mで150mm以下の集弾が可能な狙撃銃として開発されたセミオートマチック方式のスナイパーライフルです。
それでいて、中距離狙撃を目的としたDMRとしても運用されています。
HK 417
アフガニスタンでの対テロリズム戦闘において7.62mmライフルの有用性が再費用化され、ドイツのH&K社が5.56mmを使用するHK416の口径拡大型として開発したものがHK417です。
ドイツ連邦軍をはじめとした十数ヶ国の軍や警察組織で、自動小銃もしくはDMRとして採用されています。
ドラグノフSVD
エフゲニー・F・ドラグノフが開発したセミオート式狙撃銃であり、選抜射手が使用するマークスマンライフルとして旧ソ連で1963年に正式採用されました。
ワルシャワ条約機構加盟国を中心に採用されており、後に木製部分を黒塗りのポリマー素材としたものが標準仕様となっています。
スナイパーとマークスマンの違い、扱う銃の違いやサバゲー向きのDMRについてご紹介させていただきました。
中距離目標を射撃するマークスマンですが、歩兵部隊として行動するので市街地戦闘や近接戦ではフルオート機能が使えるバトルライフルが使用されることが多いそうです。
サバゲーにおいてはオールラウンダー的な立ち位置になることでしょう。
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