小ネタから裏話まで!「ジャンクハンター吉田のアクション映画再評価」~シルヴェスター・スタローン編 その5

ジェームズ・キャメロンが執筆した『ランボー』の続編『ランボー2 ザ・ミッション』の脚本は、入念にリサーチをして書いたことから本人にとっても自信作だったといいます。『地獄の黙示録』のサントラをガンガンかけ、自らテンションを上げて執筆するほど本気モード全開。
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一作目のラストから精神病院へ入れられてしまったジョン・ランボーにベトナムへでの米国人捕虜奪還のオファーが届きます。そして女好きのチャラいブリューワーなる相棒をあてがわれ、彼と共に再びベトナムへ。命からがら現地で救出した捕虜フレーヴィオと3人で死線からの脱出を図る・・・っていうのが大まかなストーリー。
ブリューワー役にはシルヴェスター・スタローンが『ステイン・アライブ』で親しくなったジョン・トラボルタを起用しました。
キャメロンはランボーとのバディを『48時間』のニック・ノルティ&エディ・マーフィーでイメージしていたそうです。

しかし、問題が発生します。
脚本が完成へと近づくにあたり、相棒のキャスティングまで決まっていたのですが、ここでスライが、

「これではランボーそのもののキャラクターが薄まってしまう」
「ランボーにはおちゃらけた要素は不要」
「ランボーを孤高の戦士にしたい」
「精神病院からスタートするランボーはカッコ悪い」
「女性との愛を知らないピュアなランボーが恋に落ちる設定も必要だ」

など、凄まじい数の口出しをキャメロンにしたことで、2人の関係は劣悪になってしまいました。

相棒と2人でベトナムへ行く設定はキャメロンも最後まで譲りたくなかったそうですが、プロデューサーのマリオ・カサールから「キミは間違いなく大物になるから今回だけは我慢してスライのいうことを聞き入れてくれ。絶対にビッグビジネスのチャンスを与えるので信じてほしい」という約束をして、キャメロンはスライの大幅に加筆修正に首を縦に振ります。
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その後、『ターミネーター2』でカサールが再びキャメロンと仕事することになったのはそういう舞台裏があったから。
とても義理堅いプロデューサーなんですね。ややバイセクシャル寄りな人なので男気は常に溢れているわけです。

そして1985年の5月に『ランボー 怒りの脱出』、同年11月に『ロッキー4 炎の友情』が全米で公開され、スライ人気は絶頂期を迎えます。
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それからは下り坂へを進んでしまうのですが、それは当時No.1アクションスターで君臨していたスライに対し、皮肉にも『ターミネーター』の公開によってアーノルド・シュワルツェネッガーに映画ファンたちは目を奪われてしまったから。人気の逆転劇が起こってしまったわけです。
スライと仲違いしたキャメロンからするとザマーミロだったそうですが、その後も続いて、チャック・ノリスジャン=クロード・ヴァンダムスティーヴン・セガールなど、実際に格闘技や武道の経験者たちがアクションスターとしての脚光を浴びるようになってしまい・・・大したバックボーンがなかったスライは居場所を最終的に奪われてしまうのでした。

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ジャンクハンター吉田

ジャンクハンター吉田
書籍『ゲームになった映画たち』シリーズ(三才ブックス、マイクロマガジン)の著者であり、ゲーム・映画のコラムニストとして活動するかたわら、体を張ったフリーのジャーナリストとして数々の無茶ぶりなオーダーもこなす。殉職したらロボコップ計画へ自分の身体をドナーとして全て提供するつもり。

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