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【連載】今日から使えるミリタリー雑学講座~第21回 間もなく挙行される海上自衛隊観艦式の見どころはココだ!


投稿者:竹内 修

10月18日の日曜日に行われる「海上自衛隊の観閲式の本番」が目前に迫ってきました。海上自衛隊の観閲式は艦艇を並べて壮行する「観艦式」の形で行われます。
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観艦式には国家元首や軍の最高司令官、来賓などが乗艦する「観閲艦」と、観閲を受ける「受閲艦」が参加します。多くの国の海軍の観艦式は停泊している受閲艦を観閲艦が航走するしながら観閲する形で行われていますが、海上自衛隊の観艦式は受閲艦も航走するスタイル。
狭い海域で観閲艦と受閲艦が隊伍を組んで航走するのは容易なことではありませんが、それを可能にしているあたりからも、海上自衛隊のスキルの高さをうかがい知ることができます。
KONICA MINOLTA DIGITAL CAMERA観艦式には海上自衛隊の艦艇のほか、祝賀航行部隊の形で外国海軍の艦艇も参加します。今回は観艦式への参加が予定されている注目すべき艦艇をいくつかご紹介しましょう。

今回の観艦式の最大の目玉といえるのは、やはり海上自衛隊の歴史の中で最も大きいヘリコプター搭載護衛艦「いずも」でしょう。
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画像は海上自衛隊のwebより

「いずも」についてはこの連載の第6回でもご紹介していますが、全長だけ見れば第二次世界大戦中に旧日本海軍やアメリカ海軍が運用していた正規空母にも匹敵するサイズ。
「いずも」は今回の観艦式に受閲艦として参加しますが、他の護衛艦や潜水艦などが数隻で受閲部隊を編成しているのに対し、「いずも」は1隻で1つの受閲部隊となっています。

最新鋭艦である「いずも」と並んで注目すべき艦艇が、参加艦艇の中でも最古参となるヘリコプター搭載護衛艦「くらま」です。
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「くらま」はいずも型やひゅうが型のような、艦種から艦尾までがフラットな全通甲板ではなく、艦の前方に砲などの兵装類を配置し、艦橋を挟んで後方にヘリコプター格納庫と飛行甲板をレイアウトした艦船。
このレイアウトは1960年代から70年代にかけてトレンドとなり、何度か来日したフランス海軍の巡洋艦「ジャンヌ・ダルク」や、イギリス海軍の巡洋艦「タイガー」など、同じコンセプトを持つ艦がヨーロッパの海軍で運用されていましたが、これらの艦はすべて退役しています。

海上自衛隊でも「くらま」とその姉妹艦の「しらね」、この両艦のベースとなったはるな型2隻の計4隻が建造されましたが、「くらま」以外の3隻は既に退役しており、「くらま」も今年8月に進水した「いずも」の姉妹艦「かが」と交代する形での退役が予定されています。
「くらま」は過去の観艦式でも内閣総理大臣の座乗艦という大役を担当しており、今回の観艦式でも18日の本番で安倍晋三首相の座乗艦となることが予定されています。
次回の観艦式が行われる2018年には「くらま」は退役しているはずなので、今回の観艦式は最後の晴れ舞台。当日観艦式に参加される方は、ぜひ「くらま」の最後の勇姿を目に焼き付けて下さい。

外国海軍の艦艇で構成される祝賀航行部隊には、現時点でアメリカ海軍、フランス海軍、インド海軍、オーストラリア海軍、韓国海軍から艦艇の参加が予定されています。
アメリカ海軍からはタイコンデロガ級イージス巡洋艦の「チャンセラーズビル」と、アーレイ・バーク級イージス駆逐艦の「ラッセン」の参加が予定。
このうち「チャンセラーズ・ビル」は就役から25年以上を経ており、ベテランの領域に入った艦ですが、イージス戦闘システムに関しては最新鋭のベースライン9を搭載。他のイージス艦やE-2D早期警戒機などから、データリンクを介して目標の情報を受け取り、その情報に基づいて搭載するSM-6艦対空ミサイルで、航空機や巡航ミサイルの迎撃を行う能力が付与されています。
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外見だけ見ると海上自衛隊のイージス護衛艦や、「ラッセン」をはじめとするアメリカ海軍のイージス艦とそれほど大きな違いはありませんが、中身は大きく進化していることを承知した上でご覧いただくと面白いのではないかと思います。

ヨーロッパ諸国から唯一の参加となるフランス海軍からは、フロレアル級フリゲート「ヴァンデミエール」の参加が予定されています。
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フランスには現在も海外領土や海外県が多数残されており、フロレアル級は本土から遠く離れた海外領土や海外県の警備を目的に開発されています。そのため兵装はそれほど強力でなく最大速度も時速20ノットにすぎません。しかし、航続距離が長く時速15ノットで1万海里を航行できます。
フロレアル級の5番艦である「ヴァンデミエール」は1994年の就役以来、ニューカレドニアのヌーメアに配備され、オーストラリア海軍や中国海軍の観艦式にも参加しています。

韓国海軍からは、チョンムゴンイ・スンシン級駆逐艦の3番艦「デ・ジョヨン」の参加が予定されいています。
海上自衛隊はソマリア・アデン湾沖に出没する海賊対処のために艦艇を派遣していますが、「デ・ジョヨン」も2度、韓国海軍のソマリア沖海賊対処部隊「清海部隊」として派遣されており、2009年に派遣された際には海賊に拉致されたイエメン人漁師5名を救出するという功績を残しています。

観閲式は抽選による一般の方々が体験航海という形で参加できますが、抽選の倍率は回を追うごとに高くなっています。
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当選された人は当日、惜しくも外れてしまった人も、いずれ発売されるであろう書籍やDVDなどで観艦式の模様をご覧になる時、今回ご紹介した艦艇に注目していただけたら幸いです。

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WRITER PROFILE

竹内 修

ライターから不動産シンクタンクを経て、ミリタリー業界に迷いこんできた 自称軍事評論家。サバゲーは長期休業中だが、運動不足解消を兼ねてまた始めよ う...

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