■実銃メーカーが認める妥協しないリアルさへのこだわり
数ある台湾のトイガンメーカーの中でもVFCはリアリティを重視しており、日本でも知名度が高く、同社のHK416やM4A1は特殊部隊装備にこだわるファンから熱い支持を受けている。ヘッケラー&コックやコルトをはじめ、ナイツアーマメントやロビンソンアーマメント、近年ではグロックやワルサーなどのオフィシャルライセンスドモデルをラインアップしている。電動ガンよりもガスブローバックガンのラインアップが豊富なのも、リアリティにこだわる姿勢からなのだろう。その一方で、日本でも人気のあるVFCオリジナルデザインの電動ガン「アバロン」シリーズを展開するなど、トレンドを取り入れた製品もリリースしている。
▲最初に訪れたのはVFCの商品が展示・販売されているVFCペンタゴンサービスセンター。今回はここで撮影と試射を行なった
▲私たち取材班が度肝を抜かされたのは、隠し扉の奥にあるスパイ映画に出てくるようなデザインのショールーム。壁面にはVFCの製品が整然と展示されている。なんとも遊び心に溢れるユニークな会社だ
▲工場内の初速・作動チェック用のシューティングレンジも無駄に凝った作り。こんなシューティングレンジが編集部にもほしい…
▲アームズマガジンを25年以上前から読んでいるというVFC社長のベガ氏。トイガン好きが高じてVFCを設立したという
このリアリティ重視の企業姿勢は、社長のベガ氏のキャラクターによるところが大きい。日本へ留学経験のあるベガ氏は、1990年からアームズマガジンを読んでいる根っからのトイガンマニア。ちなみに、最初に買ったトイガンは今はなきLSのエアコッキングガンCz75だという。トイガンをコレクションしていくうちに飽き足らなくなり、自分で会社を作ってしまったという。台湾だけではなく日本でも好きが高じて作られたトイガンメーカーは少ない。VFCのオフィスを見ても、他のトイガンメーカーとは一線を画すユニークなデザインとなっており、まさにトイガン好きの夢が詰まった会社がVFCなのだろう。
▲サービスセンターとは別の場所にあるVFC本社は驚きの連続。これはベガ氏の社長室に隣接したプライベートコレクションルーム。すべてベガ氏の私物で、ここにあるのはほんの一部だという
…このほか、今回の取材で得た新製品の情報についてはアームズウェブにて!
TEXT:毛野ブースカ
PHOTO:勝田哲平(スタジオゼット)
※この記事は月刊アームズマガジン2018年11月号 P.32~35より抜粋・再編集したものです。