【映画】LAPDの制服警官たちの胸熱な絆を描いた『エンド・オブ・ウォッチ』がやばい!

©2012 SOLE PRODUCTIONS, LLC AND HEDGE FUND FILM PARTNERS, LLC ALL RIGHTS RESERVED

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『さば☆なび』映画部がオススメするこの夏の注目映画第三弾が『エンド・オブ・ウォッチ』です。
舞台は5分に1件事件が起きると言われているアメリカ・ロサンゼルス(LA)。
ロス市警LAPD)に勤務する警察学校の同期でコンビを組む、2人の制服警察官の友情や絆、日常を追ったフェイクドキュメンタリー風の作品です。

[youtube]http://youtu.be/F8oKXVQXeGQ[/youtube]

とにかく言いたいのが、この映画、本当にやばい!
見応え&リアリティー&緊張感が半端ではなく、
最後まで引き込まれて見入ってしまう力作です。

エンド・オブ・ウォッチ:サブ1

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LAの中でも重犯罪多発地区のサウス・セントラルは、黒人系ギャングとヒスパニック系ギャングが抗争を繰り広げる超危険地帯。そこにメキシコの麻薬カルテルも絡んできて、抜き差しならない状況に…。

そんな危険地帯を担当するのが、白人で大学法学部への進学を目指すブライアン・テイラー巡査(ジェイク・ギレンホール)とメキシコ系で高校時代から付き合っている妻に今でもゾッコンのマイク・サヴァラ巡査(マイケル・ペーニャ)のコンビ。
二人は、少々やんちゃだが、高い検挙率と強い正義感で署内屈指の敏腕警官だった。

テイラーは、大学の入試課題である映像製作を選択をしている関係上、勤務中もお構いなしにカメラを回し続ける。映画はそのテイラーが取ったハンディカムでの映像を軸にドキュメンタリー映像のような雰囲気で進んでいく。

End of Watch

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二人はプライベートを充実させながら、
日々の勤務を粛々とこなしていくが、
偶然出くわしたある事件をきっかけに二人は絶対絶命のピンチへと追い込まれていってしまう…。

これ以上はネタばれになるので、ストーリーに触れませんが、
この映画の魅力は、劇中、パトカーの中で交わされる会話や、署内での警察官たちとのやりとりの中にギュッと凝縮されています。

ミーティングの場で部下の警察官たちにブリーフィングをする上司が
「忘れるなよ。”仕事でも殺人は殺人だ”」
とキッパリ言ったり、
単独行動が目立ってきた主人公コンビに対して同僚の警察官が、
「ギャングは前から来るけど、ロス市警は後ろからくるぞ。気をつけろ」
と意味深な苦言を呈したり、

貸しを作った黒人ギャングから“お前らは標的になっている”と忠告されれば、
「警官だ。狙われて当然さ」
と主人公たちが笑い飛ばしたり、

主人公が報告書を指して「これは警察組織の血だ」と、
暗にアメリカの警察組織も役所的だと語っていたりと、
娯楽大作系アクション映画の警察官のステレオタイプとは、
ひと味違うアメリカの警察社会のリアルが感じられます。

また、主人公コンビが何気なく語る雑談からも、二人の絆やキャラクターが感じられ、何ともグッと来ます。
個人的に好きなのは、サヴァラがテイラーに対して結婚の価値観を語るシーン。

「結婚は永遠だ。忘れるな」

「俺が結婚する時に、おばあちゃんからこんなことを言われた。彼女なしで生きられるか? YESなら今すぐ彼女と別れろと」

「警官と結婚するなんて、奥さんは心が寛容だ。そして心が強い」

そんな感じで、セリフの1つ1つに哲学があり、
味があるのです。
他にもそうした胸熱なセリフは盛りだくさんなので、もっともっと知りたい人は、ぜひ劇場で確認して下さい。

ちなみにこの映画の製作に際して、主演の2人は5か月間に渡るリハーサルの中で、ロス市警の演習や訓練に参加したり、実際に警官と一緒にパトカーに同乗してパトロールも経験している(5か月間で週2~3回、1日12時間※パンフレットより)といいます。

また、フィクション作品とは言いながらも、実際にサウス・セントラルで起きた事件を下敷きにしていたり、本作のテクニカルアドバイザーである警察官の個人的な思い出も反映されているそうです(※パンフレットより)。

フィクション作品でありながらも、
役者の演技、撮影手法、珠玉のセリフの数々によって
まるで実話であるかのような気分にさせるのがこの『エンド・オブ・ウォッチ』なのです。

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二人の警官たちの恋愛模様や家族とのつながりなども緊張感のある作品の中で、
絶妙なスパイスとなっていていいい味出しています。

ミリタリー好きには、やたらとデコレーションされたハンドガンや、
金ぴかに染め上げられたAK-47なども見られるので、そこも密かな楽しみの1つと言えるでしょう。

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『エンド・オブ・ウォッチ』
キャスト:ジェイク・ギレンホール、マイケル・ペーニャ、アナ・ケンドリック、ナタリー・マルティネス
脚本/監督/製:デヴィッド・エアー
製作:ジョン・レシャー、ナイジェル・シンクレア、マット・ジャクソン
製作総指:ランドール・エメット、ステパン・マルティロスヤン、レミントン・チェイス、アダム・カッサン、クリサン・ヴァージェス、ガイ・イースト、トビン・アームラスト、ジェイク・ギレンホール
2012年/アメリカ/原題「End of Watch」/カラー/ヴィスタサイズ/デジタル5.1ch/DCP/109分/字幕翻訳:種市譲二/PG-12
提供・配給/プレシディオ 協力/松竹
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8.17(Sat)、丸の内TOEIほか全国ロードショー

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レビュアー:横須賀敦史

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横須賀 敦史

1978年生まれ。酒(ウィスキー&ラム)とプロレスとバカ映画をこよなく愛す中年男子。サバゲーでは、ついつい前に出たくなり、わりとソッコーでヒットされてしまうのであまり戦力にならない。記者歴は丸13年(2014年現在)で、撮影と執筆担当。取材に行くのが三度の飯と同じくらい好き。学生時代は戦場カメラマンになりたかったが、「サバゲーを撮る」という、とっても安全かつピースフルな形で夢を叶えた。

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