2022年3月に就役した新型護衛艦「くまの」の性能は?

2022年3月22日、新型護衛艦「くまの」が三菱重工マリタイムシステムズから海上自衛隊へ引き渡された。

そんな新型護衛艦「くまの」のスペック他、情報を見ていこう。

・新型護衛艦「くまの」のスペック

エンジンはガスタービンエンジン1基とディーゼルエンジン2基。
通常時にはディーゼルエンジンを使い、高速航行時にガスタービンエンジンを稼働させて併用するという方式だ。
兵装は62口径5インチ単装砲1門、RAM短射程艦対空ミサイル1基、RWS遠隔無人銃架2基、17式艦対艦誘導弾4連装発射筒2基、3連装短魚雷発射管2基だ。
16セルのVLSは現在搭載されていないが、後日搭載予定だ。

また、哨戒ヘリコプター1機が搭載されている。
ソナーシステムは対機雷戦用と水上艦用の二種が搭載。
その他、電波探知妨害装置、デコイ発射機、無人機雷排除システムも搭載されている。

・もがみ型護衛艦の2番艦

実は、くまのは、もがみ型護衛艦の2番艦で、1番艦のもがみは、まだ就役していない。
1番艦のもがみが運転試験の際に、ガスタービンが、脱落した部品を吸い込んで、機関を損傷してしまった。そのため、くまのが先に完成することとなった。

くまのはFFM護衛艦とされている。
FFMとは多機能護衛艦のことで、軽巡洋艦よりも更に軽量なフリゲート艦のFF。
そして、機雷戦や多目的任務対応のMが付いてFFMとなっている。

・新型護衛艦「くまの」の特徴

では、従来の護衛艦と比べて、どのあたりが変わったのだろうか。

FFMとなった利点は、まずは機雷の除去機能だろう。
実は日本近海も含めた世界の海には、まだ、戦争で撒かれた機雷が漂っている。
海上自衛隊では、そういった機雷の除去を行っている。
従来では掃海艇が行っていた作業が、くまので可能となった。

艦尾のウェルドックから浸水した無人掃海艇によって、機雷を除去できるのだ。
また、有事の際には自ら機雷を撒くことができる。そして、対空や対潜の武装も備えている。
更に、ガスタービンエンジンとディーゼルエンジンを使い分けることで、高速、かつ持久力もある護衛艦となっている。
まさに多機能護衛艦なのだ。

また、海上自衛隊はは人手不足だという事情もあり、船体のコンパクト化や、機器の自動化等で運用省力化がなされている。
それゆえに、従来より少ない人数で運用できる。
運用省力化や安全面も、時代に合わせてアップデートされているようだ。
将来的には、くまのや、1番艦のもがみを含め、全部で6隻のFFMを建造する予定とのことだ。

この6隻が、それぞれどういった個性を持つことになるのか、目が離せない。

image Credit: https://twitter.com/JMSDF_PAO

ファンキキ

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