【映画】ロシア軍全面協力の本気のエンタメ大作『オーガストウォーズ』を見てきた!

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ミリタリー好きの間で密かに話題になっていた、ロシア版「トランスフォーマー」との前評判も出ている『オーガーストウォーズ』を見てきました!

公開前から注目されたポイントは、
・ロシア軍全面協力の迫力の戦闘シーン
・日本やアメリカのロボット映画とはひと味違ったVFX技術
・2008年8月に実際に起きた南オセチア紛争をテーマにしている
の3つです。

[youtube]http://youtu.be/2_A7HLRrQaQ[/youtube]

見に行く前は、ロシア版『トランスフォーマー』なんて評判を聞いていたので、てっきりトランスフォーマー的な架空世界の話かと思っていましたが、この映画の主題は母と子、そこにリアリストだけど、情に厚い兵士たちが絡んでくるという、泣ける戦争映画です。

主人公のチョーマは、モスクワで母親のクセーニアと2人で暮らす5歳の男の子。
母・クセーニアは、恋人との再婚で頭がいっぱいで、チョーマの寂しさをいやしてくれるのは、ロボットと共に闇の帝王を倒す空想をすることのみ。

そんな時、クセーニアの元に別れた夫(チョーマの父)から、「おじいちゃん、おばあちゃんが孫に会いたがっているから南オセチアにチョーマを連れてきてほしい」という電話をもらい、彼氏とバカンス旅行に行きたかったクセーニアは、政情不安な南オセチアに行かせることを悩みつつも、結局は渡りに舟とばかりに、チョーマを元夫の元に預けることを決意してしまう。

しかし、事態は急展開。

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ロシア軍の平和維持軍に所属する元夫は「戦争なんか起きない」と言っていたものの、グルジア軍によるまさかの軍事侵攻で、夫の故郷・ツヒンヴァリは戦火に晒されることに…。
ひとり息子の身を案じて、単身、南オセチアに乗り込んだ母・クセーニアも、乗っていたバスがミサイルで爆破されたり、さまざまな災難に見舞われ、戦火をかいくぐりながら、息子を探すために戦場を駆け回るのだ。

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果たして、クセーニアは息子・チョーマを無事に助け出すことができるのか!?

※ここから先は感想に入るのでネタバレ要素が含まれることもあるためご注意下さい。

物語序盤の母・クセーニアの描写は、結構自分本位な母親に映るものの、話が進むに連れて、強く、愛あふれる母親に成長していくのが、何ともいい味を出しています。

また、クセーニアは随所でロシアの平和維持軍の兵士たちに助けられるのですが、その兵士たちが実にナイスガイばかり。戦争映画というと、日本ではアメリカが製作したものを見る機会が圧倒的に多いため、ロシア軍というと、敵役としてしか見たことがなかっただけに、人間臭く、味方として描かれているロシアの兵隊が何とも新鮮でした。
同時に、登場する兵器や武器も、ハリウッド映画ならテロリスト側のものと描かれるAKシリーズなどが、味方側として描かれているのも目新しさを感じます。

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なお、ロシア軍全面協力ということもあり、 スホーイ25T-72戦車Mi-24ハインドティーグル軽装甲車といった乗り物系を始め、 AK-74MPK機関銃PK/PRM汎用軽機関銃)、ドラグノフ狙撃銃SDV)と銃器など、約30種類の乗り物、武器が登場するとのこと。

そして1500名のロシア軍の兵士も参加する戦闘シーンなど、ものスゴイ迫力でした。

また、個人的にはまったのが、兵士たちがなにげなく話す、粋な名言の数々。

あまりの過酷な戦闘を目の当たりにしたヒロイン・クセーニアが、兵士の1人に「いくら給料もらっているの?」と尋ねれば、「いい気にならない程度の少額さ!」とさわやかに応えたり、クセーニアが、あまりのピンチに兵士の1人の身を案じた発言をすれば、その兵士は、「なに、ただ死ぬだけさ。なんてことはない」と笑い飛ばす。

兵士らしいリアリスティックとアイロニーの混じった、何とも潔い発言が随所にちりばめられていて、それを見つけるのも楽しみの1つと言えます。

想像していたロボット映画とは違いましたが、子を持つ親なら涙必至の話ですし、ミリタリー物としても、迫力満点そして緊張感の高い良作です。

また、ロシア軍兵士の描写、グルジア軍兵士の描写、戦争に対するスタンスなど、脚本に従軍記者記者経験20年のジャーナリストが入っているせいなのか、よく見るとなかなか中立的で、説教臭くもなく、ロシア賛美でもなく、兵士たちをきちんと1人の人間として描いている点にも、エンターテイメント作品として優れているなぁと思いました。

ロシア映画、侮れません!!

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『オーガストウォーズ』
キャスト:スベトラーナ・イヴァーノヴナ(クニーニア)、エゴール・ベロエフ(ザウール)、マクシム・マトヴェーエフ(リョーハ)
監督・脚本・製作:ジャニック・ファイジエフ
脚本:マイケル・A・ラーナー
音響:ボブ・ビーマー
撮影:セルゲイ・トロフィモフ
編集:デニス・ヴァークラー
2012年/ロシア/英題「August 8th」/シネマスコープ/ドルビーデジタル/132分/翻訳:狩野亨
配給/ブロードメディアスタジオ
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上映館情報
8/10(土)渋谷TOEI他全国順次公開中
↓詳細
8月10日公開
【関東】
有楽町スバル座(日本語字幕)
渋谷TOEI(日本語字幕)
横浜ブルク13(日本語字幕)
小田原コロナシネマワールド(日本語字幕)

【関西】
梅田ブルク7
シネマート心斎橋

9月公開
【北海道】
ディノスシネマズ札幌劇場

9月7日公開
【九州】
ユナイテッド・シネマキャナルシティ13

9月14日公開
【中部】
ピカデリー

9月20日公開
【中部】
ユナイテッド・シネマ豊橋18

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横須賀 敦史

1978年生まれ。酒(ウィスキー&ラム)とプロレスとバカ映画をこよなく愛す中年男子。サバゲーでは、ついつい前に出たくなり、わりとソッコーでヒットされてしまうのであまり戦力にならない。記者歴は丸13年(2014年現在)で、撮影と執筆担当。取材に行くのが三度の飯と同じくらい好き。学生時代は戦場カメラマンになりたかったが、「サバゲーを撮る」という、とっても安全かつピースフルな形で夢を叶えた。

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