【エアガンレビュー】これが最後の入荷? 超コンパクトPDW、マグプルPTS・PDR-Cレビュー

今回は M4じゃない レビューだよ (五七五です)

好評のエアガンレビュー、今回は新製品というわけではありませんが、まもなく最終ロットが入荷するといわれているマグプルPTSの「PDR-C」をリポートしましょう。

このPDR-Cはマグプルダイナミクスが開発したPDW(Personal Defense Weapon:個人防衛火器)の一種で、専用弾ではなく従来の5.56mm弾とARマガジンを使うのが特徴。補給や兵站に支障をきたすことなく、車両搭乗員や後方部隊員の自衛用火器として使えるはず・・・でしたが、米軍がこの種のPDWトライアルを一時中止したため、プロトタイプのみ作られたというアレな感じの銃です。
[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=8oLcHkCcz_c[/youtube]
実銃は2008年のSHOTSHOWでマグプルブースに展示されたそうです。


PTSのPDR-Cは、実銃と同じくポリマー製で小型軽量、取り回しが抜群です。開発コンセプトの通り、扱いやすさがウリ。製造メーカーは明らかにされていませんが、ARESではないかという人もいます(中身がタボールによく似ているらしい)。うーむ、どうなんでしょうか。
では、各部を順次見て行きましょう。

外観

デザイン的にはFNのP90と似たような印象ですが、AR系マガジンを使うブルバップ方式。
出っ張りや突起がほとんどないので一体感があります。
上部マガジンにするとガンダムでGMが持っていたマシンガンに似ているかも(?)
レイルは上面のみですが、このままではサイトがないので狙えません。小型のダットサイトを乗せたいところですね。

標準的なM4カービンと比べると約2/3の全長。特にトリガーより前の長さはハンドガンサイズですが、アウターバレルは10.5インチ、インナーバレルはしっかり260mmあります。
そして、重さは2.2kg。メッチャ軽いです。

真上から見ると根性棒みたいなシンプルさです。
しかも左右対称でサウスポーにもうれしい作り。

銃口は前方排気のフラッシュハイダーを装備。スチール製でかなり重いのはカウンターウェイトも兼ねているからでしょうか。
14mmの逆ネジですから好みのハイダーやサイレンサーに交換・・といいたいところですが、2cmほど奥まっているのでエクステンションなり細いサイレンサーなりが要ります。ちなみに、サイレンサーは太さ32mmのものまで入りましたよ!

さらに各部チェック!

お次はグリップ・ストック周りを。


特徴的なのは操作系。
ブルバップ方式なのにマガジンキャッチが前方にあるのが◎。左右から同じように押せるのが利点ですが、最初はちょっと固いです。
そしてトリガーアクションは…

マニュアルセフティがなく、グロックやMP9のようなトリガーセフティ。

セレクターもなく、AUGやP90のようなセレクトトリガーになります。
各動作にはクリック感があって上々ですが、引き自体はやや重め。もっとも、これで引きが軽かったら暴発しまくりなので、意図的にそうしているのかもしれません。

左右両用のコッキングハンドルも可動しますが、単に引けるだけw
まぁ、気分的に重要なのでこれはこれでアリですね。

やや短めなグリップの底部のフタを外すと、中身はバッテリースペース。
このままだと800mAhのリポしか入りませんが、配線をたわませて、グリップ上部内側で結線すると1,800~2,000mAhのリポが入ります。


付属マガジンはPTS純正の20連PMAGで装弾数は70発。
下の写真のように従来形M4のマガジン(マルイ製300連)も使えます。しかし、ものによっては脱着が固かったり、弾送りがよくないなどの相性があるかもしれません。
事前によくチェックしておきましょう。

チークパッドを外すと、バレル基部にHop調整ダイヤルがあります。
ドラム式なのはいいのですが、回転が緩く撃っていると緩んでくることが・・・。
分解してHopダイヤルとチャンバーの接触部にビニールテープなどを貼ると、回転の抵抗が増えてある程度改善できます。

バットプレートはゴム製のハメコミ式。
これを外すだけでメカボックス後方からスプリングの交換ができます。
これはありがたい!

気になる分解方法と実射チェック!

●簡易分解


フィールドストリップはピン3本を抜くと可能ですが、前方のピンを残してハネ上げる状態でもOK。バッテリーの上部結線やスプリング交換などはこの状態で可能です。なお、閉める時はメカボックス脇の配線を挟まないように、またアッパーレシーバーのピン固定用のミミを折らないように注意しましょう。

マガジン挿入口の脇のボタンは逆転防止ラッチの解除スイッチ。
メインスプリングもバラさず抜けるので、メカボの分解が捗りますW

スペック
全長:490mm
重さ:2.2kg(バッテリー含まず)
インナーバレル:260mm
メカボックス:オリジナル
バッテリー:グリップイン(ミニバッテリーサイズまで収納可)
マガジン:70連スプリングマガジン
初速:93m/s(G&G0.2gバイオ弾、気温20℃の屋内で10発計測の平均値)
価格:320USドル(香港での現地価格)

実射
屋内で約5m離れた位置からのグルーピングです。
適正Hop似合わせて使用弾はG&Gの0.2gバイオ弾。
レプリカのマイクロドットを使いました。
ターゲット中心部の小さい黒円は直径40mmです。

ご覧のように、近距離でのグルーピングはかなりいいです。
剛性の高いボディと、そこそこ長さのあるインナーバレルのおかげでしょうか。
ただ、約25m先からBB弾が浮き上がる鬼HOPになっています。
ノーマルでは0.25gでほぼ限界までHOPをかければ直進弾道になりますが、0.2gでの運用は厳しいものがあります。HOP周りは要改善といった印象でした。

総合
コンパクトで扱いやすく、なおかつ動作も悪くないという優良銃のPDR-C。国内での相場価格は45,000円前後と安くはないですが、その値段だけの価値はあると感じました。それほど興味がなかった人でも、実際に手にとって撃ってみると、ほぼ間違いなく「これイイ!欲しい!」となる不思議な魅力のあるエアガンです。
もちろん、メインアームとしてだけでなくバックアップ用としてもOK(もったいないけど)。初心者や女性にも最適かもしれません。

ウワサではマグプル本社とPTSとの間でトラブルがあったらしく、このPDR-Cも現在は生産されていないとか。つまり市場在庫のみとなる可能性があります(時期をおいて再販される可能性もありますが)。
気になっている人は、早めの入手をオススメしますよ。

なお、初速さえOKならば基本的に箱出しで使える完成度ですが、メカボックスやHopチャンバーなど若干手を入れた方がいいところもあります。特にHOPチャンバーは必ずパッキンが裂けます。
ということで、PDR-Cの調整・カスタムに関しては、また改めて紹介する予定です。
ご期待ください!

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乾 宗一郎

東京都生まれ。親の影響で幼少時よりモデルガンに親しんで育つ。装備品よりは銃器類の方に明るく、民間ARとオールドリボルバー、SFプロップガンが専門分野。ここ数年はガスブローバックのARカスタマイズにハマっている。好きな映画は『エイリアン2』、好きなモビルスーツは「トールギス」。サバゲはエアガンカスタムのフィールドテストとして嗜む程度。

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