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SPECIALPICKUP! 2018.01.16

帰ってきた酔っぱらい!狩野健一郎の「プロファイリングだよ! おっかさん!」Profile #6『エイリアン オリジン』

《WARNING》
本連載で取上げる映画作品は、必ずしも鑑賞を勧めるものではございません。

【タイトル】
『エイリアン オリジン』

 「プロファイリングだよ! おっかさん!」――それは、筆者選りすぐりのB級アクション映画に登場する、ある1人の人物にスポットを当て、筆者自身が独断と偏見の眼でペロンとプロファイリング! 果てに炙り出されたその登場人物の赤裸裸な性向を、時には模範に、また時には反面教師として、我らが人生をサバイバルする上での糧に供そうとする試みである。

画には必ず“核”となる部分が存在します。その“核”にどれだけ触れることができるかによって、映画鑑賞後の幸福感・満足感は変わってきます。
そして今回紹介する『エイリアン オリジン』。この映画の構成は、ブレア・ウィッチ風モキュメンタリーの手法でその“核”となる部分(エイリアン?のような正体不明の何か?)を私たちに常にちらつかせるものとなっています。“核”へと迫っていく主人公一同。果たしてこの映画は、その正体をあばき私たちにカタルシスを与えてくれることができるのか…!
今回も主人公ジュリア・エヴァンズ(演:チェルシー・ヴィンセント)の真髄を探りながら、作品の理解をより深めていきましょう!

[Profile]
名前:ジュリア・エヴァンズ(チェルシー・ヴィンセント)

性別:
年齢:25歳くらい
職業:記者
男性遍歴:不明
血液型:恐らくA
身長:5’ 6”(168cm)

[グレート・ピックアップ・ポインツ!]
デビュー当時のテイラー・スウィフトに似てなくもない。但し200m程の距離をおくこと。
皮膚が丈夫だ。(上半身)キャミソール1枚でハンモックに横になりジャガーやワニが生息するジャングルで一晩寝て過ごしてみせた。
看護・介助等あれこれ頼まれやすい質だ。
山奥の私大に通うような服装でジャングルに分け入る度胸がある。学生気分が抜けてない面も。
ジャングル内を4日間で少なくとも65kmは走破してみせた体力を兼ね備えている。

[考察]
自称「記者」だが三流だろう。
取材パートナーのマークとは恋仲でないようだ。
取材対象が特殊部隊(SF)はSFでもベリーズのSFだと高を括っていた節がある。
いや、完全になめていた。
宇宙船(?)内の捜索時にはボディーアーマーを着せられた上に右手に1911を持ち、お調子者感丸出しだった。

[補足]
ベリーズ特殊部隊隊員の1人ピーター役のピーター・ペドレロはスタントやスタントコーディネーターとして活躍する、本来裏方さんである。
女記者ジュリア・エヴァンス役のチェルシー・ヴィンセントもスタントをこなす他、その身体能力を活かしたフィットネス・ヨガインストラクターとしての顔を持つ。
ベリーズは中米にある英連邦王国の主権国の1つである。首都はベルモパン。
ジャングルの他、遺跡、鍾乳洞といった冒険心をくすぐるロケ地は魅力的かも知れない。ジャガー、ピューマ、ワニといった野生動物も数多く出演。
司令部との通信中、取材クルーのマークに向かい「頭を下げろ!」と偉そうに怒鳴ってから辺りを警戒するピーターの小銃に弾倉はささっていなかった。

[総評]
ブレア・ウィッチ風モキュメンタリーの手法で撮られたSFホラー。
果たして「ベリーズの特殊部隊」が、G36CとかSCAR-LとかSIG552といったライフルこそ今っぽいものの、その他衣装は『ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場』(1986)然と、実際のところしているのかは定かでございません。しかし始めこそ、その辺りに多少の違和感を感じるものの、ジュリアら取材クルーのカメラ目線で一緒になって彼らを追ううちに「やっぱりウッドランドカモはジャングルに沁みるなあ」とか「うわ、LC-1アリスパックをフレーム付きで背負ってるよ」とか、懐かしのミリアイテムとの再会を重ねて、なんだか不思議と、久しぶりに帰省したような(※筆者は実家暮らし)リラックスした気分になれたんですね。ええ。少なくとも折り返しまでは。
ただね、私は一応職業柄、頂上の映画から――いいや「底辺」とまで言うのはよしましょう――「裾野」の映画まで、いいや、これまでに敢えて裾野の映画ばかりを観るよう自らに課してきたことで、体内にある種の免疫が出来ています。ところが、5~6合目から頂上の映画を好んで観てきた人たち、つまり、映画的に汚染されてない奇麗な空気しか吸ってこなかった人たちには、当然免疫がないわけです。そこで私が唯一恐れるのは、仮に免疫が無い人たちが本作を観たら体調を崩して寝込んでしまうんじゃないのか、ということ。
だって、昨年大ヒットした『イット/“それ”が見えたら終わり』よろしく、「それ」でも「鬼」でも呼び方はどちらでも構いませんが、ベリーズの特殊部隊とジュリアら取材クルーを襲った「それ」だか「鬼」だか「宇宙人」だかの正体(他そこにいる目的や人を襲う動機等)が「最後の最後までよく分からない」という、その不分明の度合いが羽目を外し過ぎていて、結果その瘴気にあたる危険があるんです。
だいたい本国のアメリカ人なんていうのは日本人より感情表現が激しいですから、ビデオスルーってのが不幸中の幸いだったものの、最後に製作者側もヤバいと思ったのか、付け足す様な形で「終幕」と銘打ち、演者同士の会話で「それ」の正体の説明を試みますが、それが返って火に油を注ぐような形で終わって、実際に座席数が40席くらいのミニシアターでかけてたら、上映後に暴動が起きていたと思いますね。
それでも、もし観るというのなら、「ウッドランドカモとアリスパックに今再びスポットライトを当てる映画」といったスタンスで観ることを強くおすすめします。そんな心構え1つでもきっと、ワクチンの予防接種を受けたと同じ効果を発揮してくれるはずですから。
※尚、本作は『プロメテウス』といったエイリアン・サーガとは一切関係がございません。

【映画タイトル】
『エイリアン オリジン』

【作品・DVDデータ】
2012年/アメリカ/原題:ALIEN ORIGIN/89分/発売元:ジャスティ/発売日:2012年11月16日/価格:5,040円
監督・脚本:マーク・アトキンス
出演:チェルシー・ヴィンセント、ピーター・ペドレロ、トレイ・マッカレイ

【STORY】
記者のジュリアとカメラマンのマークは、不法侵入者を監視するためのカメラを国境付近に設置する任務についたベリーズ特殊部隊を随行取材するべくジャングルに分け入った。ところが2日目の朝に司令部から連絡が入り、部隊は、ジャングル内の遺跡を調査中に行方不明になった2名の米国人考古学者を捜索するよう、任務の変更を命じられる。だがそれは彼らが未知……というか、全然何だかよく分からない恐怖と遭遇する序章であった……。ヒィ

【映像リンク】
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WRITER PROFILE

やまだ ぞんび

やまだ ぞんび

長い歴史をもつミリタリー雑誌『コンバットマガジン』のチームの一人。人生のモットーは「いきなりホームランを打てるバッターなんていない」。徐々に徐々に着実...

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