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PICKUP!SPECIAL 2017.02.03

帰ってきた酔っぱらい!狩野健一郎の「プロファイリングだよ! おっかさん!」Profile #3 『ナイトレイジ』

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投稿者:やまだ ぞんび

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《WARNING》
本連載で取上げる映画作品は、必ずしも鑑賞を勧めるものではございません。

【タイトル】
『ナイトレイジ』

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 「プロファイリングだよ! おっかさん!」——それは、筆者選りすぐりのB級アクション映画に登場する、ある1人の人物にスポットを当て、筆者自身が独断と偏見の眼でペロンとプロファイリング! 果てに炙り出されたその登場人物の赤裸裸な性向を、時には模範に、また時には反面教師として、我らが人生をサバイバルする上での糧に供そうとする試みである。

幸は時にして連続して起こります。僕もついこの間、朝目覚まし時計が壊れていたことから始まり、駅まで走っていると肩がぶつかって知らない人に怒鳴られて、しょんぼりしていると道端でうんこ踏んで、会社では遅刻して上司に怒られて…と立て続けに不幸が襲ってきました。さて、今回ご紹介する映画。こちらの主人公ドゥも初っ端から不幸の連続です。コーヒーが飲みたいから店に入っただけなのに、あれよあれよと様々な悲劇がドゥに襲い掛かります。そこでドゥがとった行動は一つ。車から愛用のショットガンを持ち出し、クソ生意気な店員と無礼極まりない客どもを人質にして立て籠もります。いわゆる逆ギレですね。カッコイイ! だって一家殺害事件の犯人に間違われるんだもん。「俺がそんなことするわけないじゃん!?」ってキレるのもわからなくはないです。すると一連の騒動の流れから、ドゥは閃きます。「この中にその殺人犯がいるんじゃね!?」。そこからのドゥは凄い! これまでに培ったスキルをフルに活かし、怒涛の尋問劇が始まっていきます。
このドゥはいかに凄い奴なのか! 彼の真髄を探ることにより、作品の理解をより深めていきましょう……!

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[Profile]
名前:ドゥ(マイケル・マドセン)

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性別:輩(男)
年齢:推定50歳
職業:元軍人、元CIA傘下の尋問官、失業後2年の服役を経て恐らく現在無職
女性遍歴:不明
血液型:推定AB型
身長:6′ 2″ (188cm)

[グレート・ピックアップ・ポインツ!]
誰よりも先に疑われる風貌だ。
ショットガンが金棒に見える。
しばしば眉を八の字にして目を細める(夜行性か?)
演じたマイケル・マドセンを一言で言えば“ハリウッド版安岡力也さん”だ。
つまりハリウッドのホタテマンであり黒飴マンだ。

[考察]
彼の尋問スタイルはショットガン45オート、そして麻袋&黒い棍棒を準備し証人によって使い分けるというハードコアなものである(=拷問)。
尋問のスキルは高く、人質の内の1人の既婚者ハンクの財布の中からコンドームが出て来たことから、ハンクが浮気をしている事実を暴き、さらにその浮気相手が(恐らく不特定の)男性だということまで晒して、他の人質を若干引かせた
凄惨な尋問の最中ふっとポエジーな気分になる瞬間が訪れるらしく、唐突に「人間は誰よりも美しく特別で儚い」とか言ったりする。
バカ呼ばわりされると軽くキレる。
証人のほとんどは最終的に殺害する

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[補足]
ウェイトレスのノーリーン曰く「パイとコーヒーしか出さない」ど田舎の深夜営業ダイナーが舞台となるワンシチュエーション・バイオレンス・スリラーです。
B級映画界の二巨頭、マイケル・マドセンの兄いタコス屋ダニー・トレホが共演していてお得感が5割増しです。
日本でこそビデオ(DVD)・ストレート扱いですが監督のマーク・ヤングは本国アメリカでホラーやアクション映画を今でもコンスタントに撮っており、いつか化けるかも知れない才能の持ち主です
ホールディングストックタイプのレミントンM870ショットガンやコルトM1911が登場します。
尚、そのM1911の装弾数(7+薬室に1)がクライマックスを盛り上げるギミックになっています。

[総評]
深夜ね、恐らく長いドライブの途中ですよ。休憩がてら食事を摂るか、眠気覚ましのコーヒーが飲みたい。ただそれだけの理由でダイナーに立ち寄ったドゥ。ところが気が利く様でいて全く利かないウェイトレスが薦めたペカンパイを断ると、厨房に立つコックから「態度が大柄だ」と怒鳴られ、すっかり怖じけ付いて震えるウェイトレスはコーヒーのお代わりをドゥの左手に注ぎ、挙げ句に常連の保安官助手から近隣で発生した一家4人惨殺事件の犯人だと疑われて、一時は銃まで突きつけられる始末。遂に堪忍袋の緒が切れたんでしょう。今まで努めて隠していたサイコな本性を露にしたドゥは、車から愛用のショットガンを持って戻りますと、クソ生意気な店員と無礼極まりない客どもを人質にして、きついお灸をすえるべく立て籠った。
と、そこへ一家殺害の依頼主と思しき男が報酬を提げのこのこ来店。すると多少きれるドゥは確信したんです。報酬の受け渡し場所がこのダイナーなら、きっと人質の中に一家殺害を請け負った真犯人が紛れているに違いない、と。俄に興に乗ったドゥは、昔取った杵柄、軍隊仕込みの超ハードな拷問スキルをフル解禁することに致しまして、人質を一人、また一人と、例えばショットガンの銃口を股間に押し当てたり、麻袋を被せた頭を棍棒で殴ったりしていたぶり、真犯人探しを始めました。
まあ、たまたま居合わせた無辜の市民には、ただただ「お気の毒に……」としか、かける言葉が見つかりゃしません。それもこれも原因は、フィリップ・シーモア・ホフマン主演の『誰よりも狙われた男』じゃないですけども、ドゥ(マイケル・マドセン)のね、「誰よりも先に疑われる男」然とした風貌のせいだという。サイコだったっていうのは、今回おまけみたいなもんです。
そもそもあの体躯で、ダブルの黒いライダースにぎらりスターリングシルバーのブレスレット、そして黒いTシャツの両袖からはみ出るえぐいタトゥーとくれば、イエローカードの大盤振る舞い、累積3枚の即退場ですよ。せめてブルックスブラザーズのボタンダウンシャツでも着て、ボタンは一番上まで留めないことには到底堅気には見えません。……いや、待てよ。それもまた何だか怖いぞ。
結局、ブルックスブラザーズの清楚なシャツでも隠し切れない輩感とうものが、この世、特にアメリカには存在するってことです。君子は輩に近寄らず。これを肝に銘じていきましょう。

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【映画タイトル】
『ナイトレイジ』

nightragejac

【作品・DVDデータ】
2010年/アメリカ/原題:THE KILLING JAR/91分/発売元:ジャスティ/発売日:2011年3月16日/価格:5,184円
監督・脚本・製作:マーク・ヤング
出演:マイケル・マドセン、アンバー・ベンソン、ハロルド・ペリノー、ダニー・トレホ

【ストーリー】
田舎町の深夜のダイナー。安物のラジオが近隣で今夜起きた一家4人惨殺事件を伝えるニュースを流した直後、見慣れない男(マイケル・マドセン)が入店し窓際のテーブル席に座った。接客にあたったウェイトレスのノーリーン(アンバー・ベンソン)が「一品だ」とすすめたペカンパイを、男は苛立った様子で乱暴に断り、コーヒーだけ頼んだ。その一部始終を見届けたノーリーンや常連客たちは、男が件の一家殺しの犯人ではないか、と疑い始めるが……。

【映像リンク】
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WRITER PROFILE

やまだ ぞんび

やまだ ぞんび

長い歴史をもつミリタリー雑誌『コンバットマガジン』のチームの一人。人生のモットーは「いきなりホームランを打てるバッターなんていない」。徐々に徐々に着実...

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