【連載】クライムゲームの金字塔『GTA』シリーズ6作品の魅力を再確認してみた

シリーズ史上最大の売上を達成し、名実ともにクライムゲームの王者の座へと上り詰めた『GTAⅤ』。だが、『GTA』シリーズとて、最初から王者だったわけではない。玉座を手にするまでには、10年以上をかけた進化の過程があったのだ。そこにたどり着くまでに、乗り越えてきた無数の廃車の山とは……?
今回は、3回にわたって紹介してきた『GTAⅤ』に至るまでのメインシリーズ6作品を振り返り、改めてシリーズの魅力を再確認してみたい。

~クライムストーリーはここからはじまった~
Grand Theft Auto

1998年に北米にて発売。日本語版もPC版、PS版で発売された。
初代『GTA』は三人称視点ではなく、見下ろし型のドライブゲームとして登場する。
タイトルの『Grand Theft Auto』とは「クルマ泥棒」という意味。

主人公が悪のボスから指示を受け、街を走るクルマを奪い取りながら、犯罪ミッションを実行していくというシステムは、現在までおなじみのスタイルである。3つのエリアで構成された箱庭的なステージで暴れ回ることができるのだが、そのエリア名はそれぞれ「リバティーシティ」、「サンアンドレアス」、「バイスシティ」。その後の『GTA』で受け継がれている地名であり、ファンには感慨深い名称だろう。

現在の『GTA』とはかけ離れたクラシックなゲーム性は、今プレイすると取っ付きにくいものかもしれないが、『GTAⅤ』で犯罪道を極めようと頑張っているプレイヤーは、改めて原点に立ち返ってみるのもアリかもしれない。

~リアリティを増した裏社会の描写~
Grand Theft AutoII

1999年に北米にて発売。日本語版はPC版として2000年に発売された。
前作と同じ見下ろしスタイルながら、光の映り込みなど、グラフィック面の詳細な描写に向上が見られる。

信頼度という要素が導入されたため、プレイヤーは3つの犯罪組織の顔色を伺いながら裏社会で活動していかなくてはならない。この要素によって、プレイヤーは「裏社会は裏社会で大変なんだな……」と思わされるわけだが、これ以降やけに世知辛い裏社会生活は、後のシリーズでも理不尽なミッションに苦労する主人公の描写などに引き継がれている。この世知辛さこそが、『GTA』シリーズのリアリティなのだ!

~その名を世界に知らしめた革命的な一作~
Grand Theft AutoIII

2001年に北米にて発売。日本では大手ゲーム会社のカプコンがサポートし、PS版、PC版を大々的にリリースした。

現在でもおなじみの、3D描写されたオープンワールドをTPSで暴れ回るスタイルは本作から。グラフィック面をはじめとし、何から何まで大進化した甲斐もあってか、本作の売上は世界中で1000万本を突破。シリーズの知名度を一気に上げるドル箱シリーズの仲間入りをした。

オープンワールドとなった「リバティーシティ」(モデルはNY)で、戦車を乗り回して警察官や悪党をぶっ飛ばしたり、ロケットランチャーを撃ちまくるのはまさに快感の一言。1作目と2作目の良い所を取り入れつつ、大都市でのサバイバルの緊張感を完成させた、『GTA』のスタンダードを作り上げた1本と言えるだろう。

さばなびチェック!
ガン・スリンガーボーイズ 『GTA3』のイカす戦車

正攻法で手に入れるも、チートで手に入れるもよし!戦車で街の中を縦横無尽に暴れ回る爽快感が、当時としては革新的だった。

~日本でも大ヒットした意欲作~
Grand Theft Auto:vicecity

『GTAⅢ』に次いで発売された作品で、自由度が大きく向上。本作ではバイクに乗れるようになり、ヘリも追加されるなど、車両や武器の数が大幅向上。衣装の変更も可能になり、自由度のアップが著しい。マイアミをモデルとしたバイスシティを舞台に、さらなる大暴れが可能となった。

本作は、マイアミを舞台にどん底から頂点へ登りつめるストーリーが描かれる『スカーフェイス』や、刑事ドラマ『マイアミ・バイス』から大きなインスピレーションを受けており、シリーズおなじみの、どこかの洋画や洋ドラで見たことのあるシーンを追体験できるミッションが大量に用意されている。

「リバティーシティ」や「サンアンドレアス」のマップはそれぞれ『GTAⅣ』と『GTAⅤ』でリメイクされている。バイスシティの再登場もシリーズの今後に期待していきたい。

さばなびチェック!
ガン・スリンガーボーイズ 『GTA:VC』のイカすGUN

初のミニガンが登場!かさばるものの、街中での撃ち心地は最高!お馬鹿武器はシリーズの定番となった。

~主人公はブラック。アメリカのストリートカルチャーを描いた傑作~
Grand Theft Auto:San Andreas

『GTAⅢ』『GTA :VC』のシステムをベースに、大きなスケールアップを遂げた5作目。服装や髪型はもちろんのこと、体型も変更可能になり、さらには初の戦闘機も導入され、都市を荒らしまわる武器・兵器の大盤振る舞い!シリーズ屈指の自由度は非常に好評で、『GTAⅤ』の売上4000万本という記録が出るまでは、1位の座に君臨していた。

ユーザー制作のカスタムファイル「MOD」も膨大な量が存在し、あの手この手で犯罪ライフを満喫できる。
本作の主人公CJが所属するギャングの根城「グローブストリート」は、おなじくサンアンドレアスを舞台とする『GTAⅤ』においても健在で、そのマップ比較をしてみるのも、歴史を重ねた作品ならではの楽しみ方だ。

さばなびチェック!
ガン・スリンガーボーイズ 『GTA:SA』のイカすJET

シリーズ初の戦闘機は、米海兵隊にも採用されたハリアーがモデル!現実同様、垂直離着陸も可能だ。もちろん作中の軍隊も使ってくるので、暴れ過ぎると痛い目にあう。

~アメリカの光と闇を描いた超大作~
Grand Theft AutoIV

グラフィックが一新された「リバティーシティ」を舞台に、不法移民の主人公ニコ・ベリックの活躍が描かれる。

飛行機や自転車が廃止や、街の縮小などにより、従来と比べて自由度は若干低下した。ストーリーは、今までのバカゲーなノリが廃された激重な物となっており、「リバティーシティ」でアメリカン・ドリームを掴むため、大切な人を失いつつも突き進むニコ・ベリックの物語は、オンリーワンの魅力を放っている。

戦闘バランスもリアル寄りになっており、一発の銃弾が深刻な事態を引き起こすゲームバランスのサバイバル度はシリーズ最強。本作と最新作『GTAⅤ』を比較しながら遊ぶことで、それぞれの閉塞感(『GTⅣ』)と解放感(『GTAⅤ』)を堪能できることだろう。

『GTA』シリーズの魅力は、やはり自らゲーム内で犯罪行為に手を染めてこそ実感できるもの!今回紹介した作品は、PC版ならばSteamなどの販売サイトを使うことでお安く手に入る(『GTAⅠ・Ⅱ』は公式で無料化されている)ので、もし興味を持った方がいれば、ぜひ実際に街でのサバイバルに挑戦し、裏社会生活を堪能していただきたい。

■PC版『GTA V』デジタル配信版
Steam:http://store.steampowered.com/app/271590/

Rockstar公式ストア:http://www.rockstarwarehouse.com/store/tk2rstar/en_IE/pd/productID.311291100/Currency.JPY

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志田英邦/山田幸彦(sashimi)

寝ても覚めても編集とライター。ぼんやりして1日中映画とゲームとアニメばっかやったりみたりしてる志田英邦と、銃をぶっぱなす映画とサバゲ―と洋ゲーが好きな山田“チュチュミィ”幸彦です。sashimiという名前の編集をしたり原稿を書いたり宣伝をしたり映像をつくったりするチームです。いつも新鮮なネタをお届けします! 

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