【エアガンカスタム】配線端子の交換でリポバッテリーの運用をグレードアップさせよう!

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電動ガンに必須のバッテリー。文字通り電気で動く電動ガンはバッテリー(電池)がないと動きません。ここ数年でリポバッテリーの普及が進み、皆さんの中でも愛用している人も多いと思います。

しかし、リポバッテリーを使っている皆さん、バッテリーと電動ガンの接続端子を交換していますか?
ノーマルのEPコネクタ(俗にいうタミヤコネクタ)のままじゃありませんか?
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「ちゃんと動くし燃えてないからいいじゃん」という意見もありますが、タミヤコネクタの定格電流は10A、最大で15A。対してリポバッテリーの7.4V1000mAh(30C)(小型スティックサイズ)の定格出力は30A。コネクタの定格の3倍の電流が流れることになります。
セミオートを多用したりハイサイクルで撃ちまくった時、バッテリー端子を触るときっと熱くなっているはず。接触不良があった場合はコネクタが溶けて固着して外せなくなることも・・・。
熱を持つというのは抵抗になっているということなので、せっかく高出力なリポバッテリーを使っても抵抗になって100%の力が発揮されていない可能性があります。

そこでぜひオススメしたいのが2Pコネクタへの交換
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ディーンズコネクタT型コネクタとも呼ばれる、ラジコンでもよく使われるバッテリー端子です。
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2Pコネクタはプラスマイナスが「T時型になった端子」が耐熱樹脂に埋め込まれています。端子はバネ付きの面接触なので密着しやすく高出力に耐えられるのが利点なのです(接触不良が起きにくい)。
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定格出力は2Pタイプで50A、ミニ2Pタイプで30A。
ラージサイズや40Cなどのリポバッテリーにはこれでも足りませんが、ノーマルのタミヤコネクタに比べたらはるかにマシです。
さばなび的には大きい2P端子よりも小型のミニ2P端子の方をオススメします。

ミニ2P端子の場合は極めて小型なのもポイント。
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バッファーチューブに押し込む場合、コネクタのサイズが「入るか入らないか」の分かれ目になることがあります。

とはいえ、2P端子を導入するには、コネクタの端子を差し替えるだけでは済みません。ほんのちょっと面倒な加工が必要になります。
今回はその端子交換の作業を紹介してみます。

使用する資機材
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作業には「はんだごて」が必要。あまり経験のない人は尻込みしてしまうかもしれませんが、端子接続ははんだテクニックの中ではかなり簡単なので、信じられないほど不器用な人でも何とかなります。一般工作用の30Wのはんだごてで十分です。
他にはんだのノリをよくする「フラックス」、絶縁用の「熱収縮チューブ」、そして「はんだ」があればOK。写真にはありませんが「コテ台」も必須ですね。

ただし、この「マジックハンド」はあった方がいいかもしれません。
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500円くらいで買える小型でアームも2本あれば十分。
ヤケド防止や確実な固定のためにもぜひ導入しましょう。

これらの資機材があれば問題なく作業ができます。
電動ガンの配線引き直しなどでも使えるので、これを機会に揃えてしまってもいいでしょう。

実際の作業

今回サンプルにしたのは800mAhのスティックタイプ
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PDR-CのグリップやM4(AR)のバッファーチューブに収まる使い勝手のいいサイズです。この標準装着であるタミヤコネクタをミニ2Pコネクタに付け替えてみましょう。

タミヤコネクタの取り外し
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再利用しないのであれば切っちゃっても構いません。
ただし、プラスマイナス2本のケーブルを同時にカットしてはいけません
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ニッパーの刃でショートしてヤケドや発火の原因になります。
絶対にどちらか一方ずつ作業して下さい!

予備ハンダを乗せる
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皮膜を剥いてあらかじめハンダメッキします。
先にフラックスを塗り、ハンダが弾かれないようにしてから、温まったコテ先で溶かしたハンダを接触させると毛細管現象で染み込んでいきます。
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慣れないうちは写真のように(ほんのちょっと)多めに盛っておくといいでしょう。

コネクタにも予備ハンダを盛る
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同じくフラックスを塗ってからハンダを盛っておきます。
ポイントはフラックスは極力薄く少なく塗ることと、端子に長時間はんだごてを当てないこと。耐熱樹脂とはいえ、長時間コテ先を当てていると溶けて中の端子がグラグラになることがあります。
なお、バッテリーにつなぐのはこっちの形状の端子になります。この段階では通電していないのでプラスマイナス同時に乗せてしまっても構いません。

ケーブルの取り付け
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まず最初に絶縁用の熱収縮チューブを通しておきましょう。これを忘れると確実な絶縁ができなくなってしまいます。
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この段階でプラスマイナスが間違いないか今一度確認して下さい。
OKなら配線を端子の予備ハンダの上に乗せます。そのままはんだごてを当ててはんだを溶かしましょう。数秒待てば冷えて結合しているはず。

絶縁処理
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先に通しておいた熱収縮チューブをズラし、ライターやはんだごての先で温めると縮んで密着します。
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これでプラス側ができました。
同様にマイナス側も処理しましょう。

完成!
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完全に冷えたら「結合強度はあるか」「絶縁は確実か」を改めてチェックしましょう。
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問題なければ作業完了。電動ガンに接続して動作確認を行ってみましょう。
なお、はんだごてはよく冷えてから片付けて下さい。

他の差し替えの例
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SOPMODバッテリー用のリポアダプターをミニ2P端子化してみました。
通電していないのでプラスマイナス2本同時にカットして作業を行ったので、5分ほどで完了する簡単な作業でした。

先にも述べましたが、ハンダ付けというだけで身構えてしまう気持ちは分かります。しかし、2~3つもこなせば問題なくできるようになるほど簡単な作業。
一手間かけるだけでリポバッテリーでも安心して運用できるようになるので、ぜひオススメしたい加工です。

なお、作業では高温になるはんだごてを扱うので、ヤケドに注意して作業して下さい。

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乾 宗一郎

東京都生まれ。親の影響で幼少時よりモデルガンに親しんで育つ。装備品よりは銃器類の方に明るく、民間ARとオールドリボルバー、SFプロップガンが専門分野。ここ数年はガスブローバックのARカスタマイズにハマっている。好きな映画は『エイリアン2』、好きなモビルスーツは「トールギス」。サバゲはエアガンカスタムのフィールドテストとして嗜む程度。

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